企業価値の算定方法を解説します!
さて、前回企業価値の算出方法についての考え方をお伝えさせていただきました。
今回は具体的数値を用いて解説していきたいと思います。
まず、前回のおさらいですが中小企業のM&Aにおいて用いる算出方法は
「時価純資産+営業権」です。
今回は、わかりやすく1店舗の薬局を例に解説させていただきます。
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・ 枚数: 22,000枚
・ 科目: 複数科目応需
・ 売上: 2億7000万円/年
・ 粗利(売上総利益): 1億円/年
・ 販売管理費(ランニングコスト): 6500万円/年
・ EBITDA: 3500万円
・ 事業外資産: 5000万円
・ 負債: 3000万円
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上記のような店舗があったとしまして、
まず、事業譲渡の際は「インカムアプローチ」の考え方に基づき
その店舗が生み出すキャッシュ利益を算出し、
「マーケットアプローチ」の考え方からその業界が成長産業なのか、
そうでないのかなどを勘案し何年で回収できるかという点を考えます。
前回もお伝えしましたように、
調剤薬局は現状EBITDAの3年分が一つの目安です。
上記の場合ですと、
3500万円×3年の計算になり、1億500万円が営業権の一つの目安になります。
しかしながら、中小企業のM&Aは相対取引のため
上記の営業権は一つの目安として用いることはあっても、
絶対にこの数値が適正であるとは限りません。
売り主、買い手双方が納得する価格であれば理論値から
乖離していたとしても決定することも往々にしてございます。
また、買い手によっては営業権の5年分やそれ以上で検討可能な場合もございます。
次に、株式譲渡の際の株価の算出方法としましては、
上記営業権に時価純資産を加えて算出する方法を用います。
「時価純資産」とは、すべての資産を時価評価しなおし、純資産から負債を引いたものです。
こちらは前回お伝えしましたコストアプローチの考えです。
よって、上記の場合は
営業権1億500万円+(事業外資産5000万円‐負債3000万円)で
1億2500万円が株価となります。
以上簡単な内容で、実際の数値と異なるケースなどもございますが
考え方としての企業価値の算定のお話でした。
それでは、引き続きよろしくお願い\し上げます。