「0402通知」について
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私は特に遠方へ出向くことはなかったのですが、
子供と遊んで気持ちをリフレッシュすることができました。
さて、先月の話題になりました「0402通知」
皆様もご確認されたと思います。
これまでグレーゾーンとされていた
「薬剤師以外のスタッフによるピッキング等の補助業務の解禁」
はこれからの保険薬局運営にどのような影響があるでしょうか。
目に見えて変わったことの一つに「調剤事務採用の拡大」があります。
大手調剤薬局を中心に調剤事務による事務員のピッキングは
コンプライアンス違反として厳しくチェックされていました。
M&Aにおいても調剤事務のピッキングの有無は売買成立の
ポイントになることも少なくありませんでした。
しかしこれが解禁されたことにより薬剤師の業務が対人業務へ
スライドし、それ以外の業務は事務スタッフもしくは機械が行う
という流れになるのは自明です。
そんな流れを汲んでか、薬剤師求人の状況を伺うと
「薬剤師もいいけど調剤事務の紹介はしてないの?」なんて
お返事を頂くことが先月は非常に増えました。
目先だけ見ると高給取りの薬剤師ではなく調剤事務で薬局の
ボトルネックが解消できるのであれば人件費も抑えられ、
薬剤師のわがままに振り回されることも減りそうです。
しかし、数年で0402通知の体制が整ってきたころの改定で
医療費削減を目的に浮いた人件費分を減点というシナリオが
透けて見えます……。
近回の通知はそのための布石と考えるほうが自然です。
つまり薬剤師の対人業務シフトを進めないとこれまで以上に
人件費が経営を圧迫することになりかねません。
体制を整えようにも、これまでピッキングなどをしていない人に
いきなりピッキングしてもらうことはできないので、
教育環境の整備など新たな仕組みづくりが必要です。
0402通知は確実に薬局業界にとって大きなターニングポイントとなるでしょう。
変化に対応して生き抜いていくか、リタイアを検討するか
非常に難しい判断ですが、いよいよ先延ばしにはできなくなってきています。