かかりつけ医を定額制に
今回はかかりつけ医を月単位にするという
検討が行われていることについて紹介いたします。
今後の診療報酬改定に注目が集まる中、
厚生労働省はかかりつけ医を定額制にする制度の検討を始めました。
・診察料を月単位の定額とする
日本では1人が年間に医療機関を受診する回数は12.8回にのぼります。
英国の5回やドイツの10回に対して多く、
英国ではまずかかりつけ医に行かないと大病院での治療が受けられません。
「かかりつけ医→大病院」という流れが定着していると言えそうです。
過剰な医療の提供を抑えるために、自分のかかりつけ医を任意で登録し、
月定額で診療や相談をすることにより、なるべく大病院の受診を減らす方針です。
定額モデルでは患者が「元を取る」為に、
これまでよりかかりつけ医に行く回数が増えたりすることはないのでしょうか。
日本医師会などは「自由に医療機関を選べない」などの理由で
かかりつけ医制度に対して反対しています。
・かかりつけ医以外の受診には負担を上乗せする
また、紹介状のない患者が初診でかかる際に
5000円以上の追加負担を義務づける病院を拡大することも検討しています。
現在は400以上のベッド(病床)を持つ病院が対象で、
この基準を200~300床以上に引き下げる方向です。
追加負担が必要な病院を増やすことで、
軽い症状で大病院を受診する外来患者を減らすねらいです。
大病院には入院が必要な医療や高度で専門的な医療に専念させ、
医療の効率化や医療費の抑制につなげるようです。
中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)の総会で2019年内に結論を出し、
2020年度から実施する予定です。
住宅地などにある内科や小児科といった身近な診療所の門前にある薬局様は、
かかりつけ医定額制により医療費は削減されるものの、
定額制だからといって何度も病院・薬局を訪れる患者様も現れるでしょう。
また、大病院の門前にある薬局様では敷地内薬局が解禁されたことにより、
生き残れる薬局は少ないにもかかわらず、初診でかかる追加負担金により
処方箋は大きく落ち込むでしょう。
今後の生き残りをかけて薬局経営の大幅な転換が必要になってきます。
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