アドバイザーコラム ADVISER

2020報酬改定までのM&A相場について

今回は、今年と来年前半の薬局M&Aの相場について
簡単ではございますが、お伝えできればと思います。

今年も上半期が終わり、いよいよ10月には増税、来年4月には
2年に1回の診療報酬改定が迫り、皆様対応に頭を悩ませていることかと
思います。

弊社にも、普段からご相談いただく、
「後継者がいないので」、「薬剤師が退職するので」、「採算が悪化しているので」
という売却のご相談に加え、
「増税後の薬価差益が心配だ。」、「報酬改定で基本料と調剤料にメスを
入れられるから不安だ。」という理由から会社もしくは店舗の売却の
ご相談が増加しております。

昨年まで、もしくはつい最近までであれば譲受先、つまり買い手も意欲が高く
ある程度の条件まではご検討いただいておりました。

一つ例をあげますと、
・技術料:200万円台後半/月
・処方箋枚数:13,000枚/年

こちらの薬局は、昨年営業権が5,000万円程度で売却が成立しました。
しかし、似たような案件で先日お手伝いさせていただく機会があった際に、
ほとんどの買い手様は、2,500万円~3,000万円の営業権が妥当であるという
回答がほとんどでした。

ほんの半年前ですがタイミングによって、売却価格にここまでの影響が
及ぶのが現在の薬局M&Aの相場です。

数年前、薬局M&Aが盛んにおこなわれていた際は、EBITDAの10倍で成立することがございましたが、現在では難しいと考えていただいたほうが良いです。

現在は、3~5倍が多いといわれてはおりますが、現場では2倍や2.5倍で成立する話も少なくありません。

特に、冒頭述べましたようにこれから、消費増税・診療報酬改定というイベントを控え
買い手は買い控えになることが予想されます。

実際にお取引いただいている薬局様からは
診療報酬改定の影響が出てくる来年6月以降迄様子をみるや、
改定以降は営業権も安価になると予想して
それ以降に買収を再開する予定であるといった声も聴いております。

もちろん、売却だけが正しい選択肢というわけではございません。

・後継者がいないのであれば、後継者候補を採用して育てていく。
・採算が合わないのであれば、加算をどのようにしてとっていくか取り組む。
・枚数が減少しているのであれば、施設や個人在宅で増やすすべのある薬局とタッグを組む。
など、簡単なことではございませんが様々な方法はあるかと思います。

弊社では、薬局様にM&Aのご提案だけではなく、採用面での支援や、弊社が長年培ってまいりました関係先と協力して様々なご提案が可能です。

是非一度、些細なことでも構いませんのでご相談いただけましたら幸いです。

コラム一覧へ戻る
トップページへ