成立に至らなかったケース
お世話になっております。
株式会社ユニヴの富田でございます。
本日は成功するM&AとそうではないM&Aについて
経験をもとにお話しさせていただこうと思います。
一概に何が成立しやすい、そうでないという定義はございませんが、
良いお話をいただいたにもかかわらず、
成立に至らなかったケースをご紹介させていただきます。
①仲介会社の手数料が重しになるケース
これは今まで手塩にかけてやられてきた店舗のため
高い価格で売却したいという気持ちはよくわかりますし
その通りであると私は思います。
しかしながら、仲介会社の対応次第で
価格が上がっているケースは少なくありません。
つまり、どうゆうことかと申しますと
我々のようなM&Aの仲介会社は
買い手様からはもちろんのこと、売主様からも
手数料をいただく報酬体系がほとんどです。
交渉が得意でないアドバイザーは、売主から頂く手数料を
営業権に上乗せしてしまうケースがございます。
本来1億円で売却したいという売主様がいたとします。
売主様の手数料が2,000万円であった場合、
本来は売主様の希望の1億円から手数料をいただくのですが、
弱気なアドバイザーは1億円の売却価格から2,000万円をいただくよりも
12,000万円で売却しようとします。
そうすることによって、適正な価格との乖離が生まれ
買手候補を狭めてしまい、成立しないというケースがございます。
その後に我々のところにセカンドオピニオン的に
相談に来ていただくことはございますが、
既に価格の目線があげられているため、
良い案件であっても困難な案件に様変わりしているため
時間を要しながら進めていかざるを得ません。
②悪質なブローカーにつかまっているケース
①のケースはまだ成立する可能性がございますが
こちらのケースのほうが大変です。
売主様側にM&A仲介よりも規模の小さい、
個人でしているような、素人がついているケースです。
M&Aは手数料が高いというだけで、実務もしないのに
紹介すれば手数料をいただけると勘違いしている輩です。
そういった方々は年に何回も案件を入手しないので
手に入れた案件で出来るだけ稼ごうとするあまり、
現実離れした手数料を上乗せしててきます。
また、この類の方々は小規模な案件に多く群がる習性がございます。
例えば、技術料150万円規模で、営業権を1,000万円という話が
あった際に、買い手に手数料1,000万円を要求してきます。
しかしながら、実務はM&A仲介業者に丸投げのため、M&A仲介業者の
手数料も上乗せされるため、少なくとも手数料は1,500万円以上になります。
残念ながら、そのような場合は買い手はつかないケースがほとんどです。
また、複数このような輩がかかわっているケースは最悪です。
もちろん上記以外にも様々なケースはございますが、
個人的に残念だった印象に残ったケースを書かせていただきました。
本来であれば、良いご縁を結ぶことが出来るお話であっても
誰が間に入るかによって、良いご縁を結ぶことが出来ないのは
アドバイザーとして非常に残念です。
そうならないように、仲介会社選びは慎重に行っていただけましたら
幸いです。