新卒薬剤師の動向から見る今後の展望
コロナ、調剤報酬改定、新年度スタートと
様々な対応に追われているかと思います…
私もちょっと恐怖を覚えて出張を控えています。
今朝の情報番組で「コロナで大変なときでも変化を楽しみ、
変化に順応することが大切」という話を聞き、
楽しむまでは難しくともコロナ終息後に待ち構える制度や
文化の変化に備えることが必要だと感じました。
さて、今回は新卒薬剤師の動向見て取れる「変化」についてです。
先日発表されたアインHDの新卒採用人数は590人でした。
合格者9958人の6%がアインHDを選んだということになります。
一方でアインHDの店舗数は1132店舗です。
これは薬局全体の1.9%にあたります。
店舗数シェアに対して新卒採用シェアがはるかに上回っており、
アインHDが新卒採用にかなり力を入れていることが見て取れます。
なぜここまで新卒採用に力を入れているかというと
この調剤薬局業界において「変化」に対応するために必要なことが
「薬剤師の人数」に他ならないからです。
M&Aで新規出店するにも「薬剤師」がいなければ無理です。
在宅や新規事業に取り組むにしても「薬剤師」が必要不可欠です。
大手病院の敷地内に薬局を作るとなれば相当な人数を
確保しなければなりません。
薬剤師といっても繰り返される改定に耐えるためには
年齢を重ねて頑固で高給希望の薬剤師では無理です。
だからこそ、言い方は悪いですが人件費が安く、固定概念の少ない
新卒採用にここまでの力を入れているのです。
今回のコロナでのオンライン診療の規制緩和や
処方箋のFAX送信などが進めば門前薬局という文化が
後退していくかもしれません。
そうなったときに住宅地の真ん中に薬局を作るとなったら
必要なのは「薬剤師」です。
大手薬局は軒並み店舗数シェアの2倍近い新卒薬剤師を確保しています。
新卒薬剤師も変化にを見据えて大手薬局の希望に応える形になっています。
コロナ終息後の変化に備えた準備を今から進めていく必要があるでしょう。